「ドジャースは、ファンをこんなに大事にしているのか」と、感じたのは、カブスに
スィープ勝利を飾ったあとでした。
クラブハウスへ戻った、ジョー・トーリ監督は、シャンパン・ファイトが始まる部屋
を抜け、すぐに、グラウンドへ戻ると、マイクを握って、ファンへ感謝のスピーチを
始めたのです。
「ユー・アー・ベリー・スペシャル!諸君のサポートがなければ、我々はここに
いなかった。長い苦闘の間、常に励ましてくれた、暖かいサポートが支えてくれた。
来週はここに戻ってくる。まだ、8試合残っているのです!」
実に20分間もしゃべりました。
ヤンキース時代にも、トーリ監督が、ファンの前に戻り、こんなに長く感謝を述べたことは、
記憶にありません。通常、クラブハウス内部でシャンパン・ファイトが始まると、
ほとんど、だれも、フィールドには出て来ないのです。
新天地を迎え、初めてのナ・リーグ。言葉では言えない苦労があったはずです。
その感謝を「我々はサポートなしに、ここまで戦ってこれなかった」と、表現
したかったのでしょう。
これほど、選手を、ファンを大事にする姿勢の現れがついに実った、のではないか、
と、私も感動しました。
トーリ監督とともに、ラッセル・マーチン捕手、マット・ケンプ外野手も、左翼席
へ駆け出し、ファンに手を振りました。ドジャースは、チームと、ファンと一体なのが、
良く分かりますネ。
トーリ監督は、ヤンキース時代の1998年、1999年の2回、地区スィープ
を体験(そのまま王座に就く)していますが、苦闘して切り開いた今季の方が、
よりうれしいに違いありません。
これで、ポストシーズン通算79勝は歴代1位です。
来週から、フィラデルフィアで開幕するリーグ・シリーズがさらに楽しみに
なりました。
了
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