デビッド・フレッチヤーさんは「実は、この計画は2006年に実現したかった、
のです」と説明しています。
2006年とは、シカゴ・カブスとホワイトソックスの「シカゴ・シリーズ」がただ1回だけ
行われた年だった、からです。同じ都市同士の対決は、ニューヨーク・ヤンキース対
ドジャース、ジャイアンツ、メッツが有名ですが、この100年余の長い、古い歴史
を持つ同じ都市のチーム同士が1回しか対戦していないのは、残念ですね。
だから、シカゴ市民は祖父、父、息子、孫と代々、「今度はいつやれるか」と、
毎年待ち望んでいたのでした。
2006年はホワイトソックスが4勝2敗でカブスを破り、王座に付きました。
カブスは1907、8年と、タイガース相手に、ワールドシリーズを連覇したのが最後。
以後、7回もチャレンジしてすべて敗戦。ホワイトソックスは1917年に優勝。2005年も
ストレート勝ちで88年ぶりのNO・1になりましたが、カブスとは、常に
すれ違いでした。
フレッチャーさんが「2006年の100年祭に」と、夢を持ったのは当然ですが、
今年こそ夢はかないそうです。残り20試合を切るゴール寸前に、両チームとも
地区首位にいるからです。
ア中地区のホワイトソックスは、ツインズの猛追に四苦八苦。カブスもナ中地区を
独走していたたのに、9月は息切れ。エース・ザンブラーノの離脱でピンチです。
しかし、ここを乗り切らないと、市民の落胆はどんなに大きいことでしょうか。
イリノイ州スプリングフィールドの女性実業家、モーリーン・ムルホールさんが
株主参加第1号になりました。「ここはカブス・ファンばかり。みんなで後押しする
わヨ」と、激励しています。カブス、ホワイトソックスのOBも協賛者が続々と
名乗りを挙げています。
シカゴにはリトル・イタリー地区に「アメリカン・イタリアン・スポーツ博物館」
が完成。イタリア移民の支援で、イタリアンの壮大なスポーツの功績を
謳歌(おうか)しています。
この野球博物館では、すでに関連グッズの販売も始め、個人会員の募集も
進めています。2010年に本当にオープンできるのか?
フレッチャーさんは「みなさんの意見を寄せて欲しい」と、Eメールで呼びかけて
います。アドレスは[email protected] です。
また博物館のホームページはwww.chicagobaseballmuseum.orgも開設中 です。
覗いてみてください。
(了)
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