レッドソックスは、3か国、4都市を回る、長期間の国際ロードを打ち上げ、
ボストンへ戻ってきました。8日のホーム開幕戦、タイガースを迎えて5-0の快勝。
満員の地元ファンの期待に応えました。
この日は、気温8度。曇り時々晴れの寒い天気でしたが、ファンは、昨年の
ワールドシリーズ以来のレツドソックスを大声援。熱狂の1日でした。
午後2時開始予定のデー・ゲームでしたが、開幕戦セレモニーのため、いつもより30分早い
午前11時35分に開門。記念式典は約1時間にもなる長いものになりました。
式典の内容は事前に公表せず、秘密になっていましたが、昨年ワールドシリーズ
優勝の指輪贈呈式がハイライト。松阪も岡島も笑顔で豪華優勝リングを手にしました。
センター前の特設舞台には、地元のボストン交響楽団。その生演奏を背景に、
ファンを驚かせたには、記念始球式に、ビル・バックナー一塁手の名
がアナウンスされたときです。
彼は、1986年、メッツとのワールドシリーズで3勝2敗と王手を掛けたレッドソックスが、
あとワン・アウトで優勝という9回、一塁ゴロをトンネルし、メッツの逆転2連勝を許す
きっかけを作った男。王座を逃したファンの怒りは消えませんでした。
以後、フェンウェーに姿を現すこともなかったバックナーを「一度晴れ舞台に」
と、球団首脳は考え、そっと招いて、マウンドに送ったのです。
白のユニホーム、当時の背番号「6」を付けたバックナーの相手捕手には、
レッドソックスOB、ドワイト・エバンスを迎え、バックナーは左腕から緩やかにストライク。
ファンは全員立ち上がり、拍手を贈りました。
「うれしい。こんないい思い出ができるなんて」と、バックナーの目には、涙
も浮かびました。
この日は、レッドソックスの2度のワールドシリーズ・トロフイー、ペイトリオッツ、
ブルインズのトロフィーも勢揃い。地元プロの選手も集まり、「偉大なボストン」
の演出にファンも大満足でした。
了
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