1957年、巨人・水原茂監督は、堀内庄投手、藤尾茂捕手のバッテリー
を連れて、ヴェロビーチに初参加しました。これが、チームを挙げての
キャンプへの始まりでした。アル・キャンパニスGMが書いた「ドジャース野球」
吸収の第1歩でした。この海外キャンプは川上哲治監督へ受け継がれ、
日本王者への道を進みました。
戦後、ヤクルトがアリゾナ・ユマ・キャンプを行いましたが、今は、ユマ
のキャンプ地は消え、日本からも、渡米キャンプを張るチームもなくなりましたが、
この教えを乞う姿勢が、日本プロ野球を飛躍させる、良い野球を身に付ける
もとになった、と思います。
ヴェロビーチには空港はありますが、規模は小さく、エアラインもありません。
ここの足は車しかないので大変。
ヴェロビーチの東海岸地帯はマイアミから北上する、ハイウェー95号が
主要道路ですが、車のラッシュがすごく、常に混んでいます。東海岸地区
から西海岸地区への横断も山越えの移動が大変。交通便利で平坦なアリゾナへ
移転する球団が増えても不思議ではありません。
2月、フロリダ州知事はキャンプ前、セントピタースバーグで100人以上を集めて
大歓迎夕食会を開き「大リーグがアリゾナへ去られては、
観光をメインのフロリダ州には死活問題。みなさん、伝統があり、
オレンジは豊かに実り、空気もうまい。空も澄むフロリダを盛り上げて下さい」と、
懸命にPRしました。ゲストには、オリオールズのカル・リプケンも招き
「私はフロリダ・キャンプを忘れない。ここが成長できた原点。
ここほど素晴らしいキャンプ地はありません」と、
リプケンは知事を後押しの演説をしましたが、効果はあったでしょうか。
フロリダは雨が多く、湿気があり、特に東海岸はハリケーンの通り道。
マーリンズは常に雨の被害に遭っています。
反対に、アリゾナは雨はなく、常に空気が乾燥。やたらに打球
が飛ぶのが特徴です。オレは強打者になった、と錯覚を起こす
こともある、と言われます。
さあ、開幕へ、あと2週間。オープン戦も終わりに近ずきました。
了
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