このウエイン郡事務所の展示ホールには、だれも案内人もいません。
しかし、案内文も置かれていますし、見学には、何も不自由は
ありません。このビルは、昔の建物なので、ものすごく天井が
高く、ガラス窓には、ステンドグラスがはめ込まれ、明るく差し込む
太陽の光を受けて、見学者には優しい、と、感じました。
カラー・ラインの壁を越えられず、素質があっても、埋もれて
いった人々を、何らかの形で後世に伝えたい、と、発起人の黒人、
元セミプロ野球選手のエルマー・アンダーソンさんが音頭を取り、
地元ローカル紙編集長だった、アート・フィンレーさんが後押し
して殿堂は誕生しました。
さらに、黒人運動家7人が協力。歴史資料を収集した、貴重な展示品ばかりです。
この創立者2人の肖像油絵が、入ってすぐ左の壁面上段に
掲げられています。2人の経歴を印したレリーフも、その下の
ガラス・ケースに収められています。
野球だけでなく、スポーツ全般の展示がされていますが、1984年に
ここで表彰された、ブラジルのサッカーの王様、”キング・ペレ”が目に付きました。
ペレは王国・ブラジル・カナリア軍団の象徴的存在。今も元気で、
世界のサッカー活動を続けています。
さらに、黒人への道を閉ざしてきた、テニス界で、初めて黒人国際
スターに登場した、アーサー・アッシュも、苦闘を乗り越えた、当時の記事付きで
紹介されていました。
了
コメント