クレメンスが消えた、その２

クレメンスは、ヤンキース入りしてから、１９９９年、２０００年にワールドシリーズ

連覇のメンバー。クローザーのリベラ、攻守のジターとの

トリオは、チームの誇りでした。３人の展示ウィンドーの前で、少年たちは

立ち止まり「３人は、いかに偉大な活躍をしたか」と、ガイドの

説明に耳を傾けていました。

それが、今や、英雄が灰色では、言葉に困ります。

この博物館のオーナー、ベラが苦渋の決断、というのは、

クレメンスは博物館の運営に協力を惜しまず、チャリテイ・ゴルフ大会、

など、多大の寄付を続けてきた、友人であり、サポーターだったからです。

「ロジャー！ウソだと言ってくれ。オレは無実だと、天下に

証明してくれ」と、ベラは心中、叫びたい、ことでしょう。

いつまで、撤去を続けるのか、今後は未定です。

ベラはモントクレア市を気に入り、現役時代から、ここに住んで、動いて

いません。もう、４８年間も住民でいるのです。ニューヨーク州より緑濃く、

山と湖が美しく、「ガーデン・ステーツ」とまで呼ばれている、住みよい

ニュージャージー州です。

ベラの個人後援会「ザ・フレンド・オブ・ヨギ財団」は１９９７年１０月８日、

発足しました。ベラはモントクレア大学から、名誉学位を贈られるほどの、この地域

の象徴的存在なのです。

了