ニュージャージー州にある「ヨギ・ベラ博物館」に展示されていた、
ロジャー・クレメンス投手のヤンキース時代のユニホーム「22番」
が2月16日、展示ガラス室から突然撤去されて、姿を消しました。
ここは、クーパースタウン殿堂入りした、ヤンキースの名捕手、
ヨギ・ベラの個人博物館です。
1998年、モントクレア大学の敷地内部に建設した野球場に併設される形
で開館。ベラ個人の栄光を語る展示を始め、ヤンキースの同僚、
後輩らの数々の記念品が展示されています。
クレメンスのユニホームは、展示の目玉として、最高クローザーの
マリアノ・リベラ投手(42番)デレク・ジター主将(2番)の現役コンビとともに、
中央に22番のユニホームが飾ってありました。
この撤去決断は、議会公聴会で、クレメンスの薬物使用疑惑
が晴れず、闇の中、だったため、博物館理事会で決めた、
と言われます。
この博物館は「ラーニング・センター」の名称が付くように、教育施設を兼ねた
プログラムを多く実施している背景があります。
地域を中心に、多くの子供、小学校の見学ツアーが多く、
博物館が先頭に立って、子供たちに「薬物に汚染されれば体が駄目になりますよ。
健康で育って下さい」と、説いてきたのに、あこがれの人物が灰色では、
どうにも、話しようがない、からでした。
「クレメンスは偉大な投手なのに、疑惑が晴れないのでは、子供
たちに質問されたとき、何とも答えられない」と、デビッド・カプラン・ディレクター
は説明しています。
報告を受けたベラ夫妻は「仕方がない」と、語る、苦渋の決断でした。
了
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