アリゾナ州フェニックス市一帯は、常に青空。年間80%以上の晴天続き。
雨の心配もほとんどなく、突然の驟雨に見舞われるフロリダと違い、気候安定
が一番の売り物です。
「どこにも青空がある」が、スコッツデール市の看板。スコッツデール・スタジアム
(7408E・OSBORN RD)は1991年4月に着工。1992年3月12日にオープン
しました。1947年からフェニックスでキャンプを続けてきたジャイアンツは
(1951年の1年だけセント・ピータースバーグに)1982年から、旧スコッツデール
球場へ移転。以後、ここを動きません。
ジャイアンツ引き止めのために、州、郡、市が一致協力。球場を一新し、
クラブハウスもマイナー施設も新設、見違えるような、立派な練習施設を建設しました。
オープン戦平均30試合で15万人以上を動員、アリゾナのカクタス・リーグでは、
トップクラスの人気です。
キャンプが終わると、ルーキー・リーグが始まり、秋には「アリゾナ・フォール・リーグ」が
開幕。年間、休みなく、ここで野球が楽しめます。チケットは大人6㌦、
家族パスやシーズン・パスも用意され(すべて自由席)、高価なメジャー公式戦とは
違う安いチケットで楽しめる気楽さです。
「フォール・リーグ」は若手個々の育成を目的にした発掘の舞台です。
MLBが全30球団に呼びかけ、メジャー、マイナーのシーズンが終わった10月
から約1ヶ月間、この「教育リーグ」と位置付けたリーグを開設。もう、15年
にもなります。すべて春のキャンプ地で行います。
3A、2Aを中心に1Aも加えた30球団の選抜選手は、5球団ずつの6チーム編成。
1ヶ月間に32試合をこなす日程。混成チームなので、意外な選手の
適性も発見され、この「アリゾナ・フォール・リーグ」育ちの大リーガーは
実に多いのです。昨年の開幕メンバー入りは407人。すでにオールスター
出場は100人。リーグMVP4人、サイヤング賞3人、新人王14人
を送り出しています。
この、実績を挙げた選手、コーチ、監督を表彰する「アリゾナ・フォール・リーグ殿堂」
は、スコッツデール・スタジアム竣工の1992年からスタート。毎年、選考委員会が選び、
このスタジアム1階コンコース壁に、表彰額(ブロンズ像)は掲げられているのです。
表彰式もフォール・リーグ期間中に行います。
了
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