オマハ市(ネブラスカ州)の新野球場、「ワーナー・パーク」は
今年4月16日、新装オープンしましたが、ここをホーム
の「オマハ・ストーム・チェイサーズ」(追撃機の意味)
はホーム動員が好調、ホーム開催日はほぼ満員の
盛況です。その模様を「マイナー・リーグ。ニューズ」
最新号は伝えています。
オマハ市はネブラスカ州とアイオワ州の州境にある、同州
最大の都市で、人口40万8958人(2010年調査)
プロ・スポーツ・チームは3つもある、スポーツが盛んな
都市。日本の静岡市と姉妹都市です。
これまでは(オマハ・ロイヤルズを名乗る)
ジョン・ローゼンブラッド・スタジアムを使ってきましたが、
2万4000人収容のマイナー最大の野球場でも、
もう設備も古く、娯楽施設もないため、2009年、専用
球場建設がスタート。今度は最大9023人収容で地元の
サーピー郡が主体で総工費3600万㌦(約29億円)で
建設。2年を掛けて完成、オープンしました。
「家族総出で楽しみましょう。遊ぶ施設は完備して
います」と、宣伝するだけの娯楽設備の素晴らしさは、最高では
ないでしょうか。
左翼場外の「ファン・ゾーン」には、メリーゴーランドまで
あります。子供を遊ばせるものは何でもあります。
バスケットボールのコートも作り、センター後方には
ミニ球場もできました。
左中間場外には、観戦しながら酒を楽しむ
「クオリテイ・バンド・バー」も作り、試合を見ながら
歓談できるのです。
ピクニック・ゾーンは一塁側、右翼スタンド後方にも
作り、家族で遊ぶには、これほど多くの設備が整う
マイナーの野球場は、この「ワーナー・パーク」が
ベストではないでしょうか。
「この野球場を作るに当たり、各地の野球場を調査して
歩いた。なるほど、と思うアイデアは参考にした。みんな
で楽しむ野球場でなくてはいけない。それが、ローカル
野球の道です」と、コルデロ副会長兼GMは力説して
います。
新スタートに当たり、チームの名前も「ストーム・チェイサーズ」
と一新。すべてニュールックです。
4月9連勝。いまは、インターナショナル・リーグ(3A)北地区
首位を独走しています。
15部屋のあるスィーツは16㌦もしますが、メイン・スタンドは10㌦でOK。
外野の芝生でのんびりなら、6㌦(約480円)で寝転がって
観戦できます。
ワーナー・パークの場所は、オマハ市の南郊外、パピロン市の
高速370号線沿いにあります。オマハ市からも至近距離。
ここは伝統的に「カレジ・ワールド・シリーズ」の本拠。この
大会も、ロゼンブラット・スタジアムが取り壊しになり、
今年新築された「TDアメリトレード・パーク」に
移転する予定です。
続々新球場を建設し、町の再開発、活性化と、魅力を生み出そう
とするエネルギー。「試合は見るだけでいい」という日本とは、
対照的な姿です。
了