新着の「マイナー・リーグ・ニューズ」第10号のトップ記事に、「今季の
ベスト・マイナー・リーグ・チームに1Aデイトン・ドラゴンズが決まった」
と紹介されています。
受賞式はウインター・ミーテイング最終日の6日、ナッシュビルで行われます。
デイトン市は人口17万人。アメリカのオハイオ州南西部の都市。日本
の神奈川県大磯市の姉妹都市になっています。
農業地帯ですが、飛行機を発明したライト兄弟の生まれ育った町で航空機産業
も盛んです。
ここがなぜ、「ビッグ・マイナー球団を超えて選ばれたか」、というと、驚異のファン動員記録
が背景にあります。
2000年4月27日にオープン。デイトナ市のマイアミ川に面した、ダウンタウンに建つ
収容7250人の野球場です。それが、開場以来、連日売り切れ、今季で13年連続
913試合完売のアメリカ・プロのファン動員新記録を作りました。
アメリカ・プロの連続試合動員売り切れ記録は、NBAポートランド・トレイルブレイザース
の814試合(1977年ー1995年)だったので、小都市でこの完売記録は
「すごい!」と言うしかありません。
1Aマイナーの平均動員数は3400人。いかに、地元ファンに愛された存在か、が
分かります。
「まさにマイナー・リーグのお手本。いかに地元社会に溶け込み、活動をして
きたか、の素晴らしい実績です。その日々の努力を称えたい」と、マイナー・リーグ
のパット・オコーナー会長は称賛しています。
デイトンのボブ・マーフィー会長は「発足前にいかに地域住民の理解を深めるか
に、全員で交渉に回った。時間を掛けて反対派を説得した。球場ができてからも
努力を続けた。このような予想以上の成果を挙げられるとは、市民のみなさんんに感謝です」
と、話しています。
外野は芝生席だけ。3層のメイン・スタンドは屋根付き、左翼に巨大なスコア・ボード。
夕日はマイアミ川に沈む、見事な景色です。
デイトンはレッズのマイナー。シンシナチ市にも近く、地元のデイトナ大学とも連携を
取り、社会福祉活動も熱心です。
ベースボール・アメリカ誌が発行している「グレート・パーク・カレンダー」2010年
の4月に球場全景写真が載っています。いや、見とれるような野球場です。
了