松原 明の大リーグ

アスレチックス、２・５差に

アスレチックスは２９日、ホームでマリナーズに、延長１０回、モスがサヨナラ３ラン。

７－４で快勝。この日、雨天中止のレンジャーズを「２・５差」と追い詰めました。

レンジャーズは悪天候で３時間余も待ちましたが、天気は回復せず、やむなく中止。

３０日ダブルヘッダーに延期。首痛で休養のダルビッシュが第１戦に先発します。

相手はなおワイルドカードの希望を捨てないエンゼルス。連勝は無理でしょう。

残り最後のシリーズは直接対決です。

オークランドでレンジャーズ・アスレチックスの最終３連戦です。

アスレチックスが、もし３連勝スィープを達成すれば、逆転地区優勝も

ありうる形勢になってきました。

レンジャーズのロン・ワシントン監督は「いまはエンゼルスにどうやるか、考える

とき。アスレチックスのことは頭にない」と、質問を避けましたが、まさか、

これほど追い詰められるとは、思いもしなかったでしょう。

どちらのファンもじっとしておられません。

不入り続きのオークランドも、（開幕戦に４万４２２７人）久々の満員になりそうな

期待が持てます。

中地区はタイガースがエース、バーランダーの力投でツインズを破りましたが、

２位・ホワイトソックスは、レイズに４ー１０の大敗。再び「２差」に開き、残り４試合。

タイガースの逃げ切りが濃厚になりました。

３番・カブレラ三塁手は、８回、左翼へ３ラン４３号。本塁打で再びハミルトンに並ぶ

３冠王。打率・３２７、打点１３６は単独１位。タイトルと地区優勝へ一気です。

ＣＢＳスポーツラインのレポートでした。

了

オリオールズ、ついにヤンキースと並ぶ！残り４試合

オリオールズは、２９日、レッドソックスに４－３で快勝、ブルージェイズに２ー３

で逆転負けしたヤンキースと９１勝で並ぶ大混戦です。

残り試合はともに「４」。このカードの最終戦を終えて、オリオールズは

タンパ遠征、レイズと、ヤンキースはホームに戻り、レッドソックスと、最後の

３連戦です。

この日の明暗は重大でした。

ヤンキース対オリオールズはすでに対戦を終了、ともに９勝９敗の五分。

しかし、東地区内の対戦は、オリオールズが４１勝２７敗、ヤンキースは３７勝

３７敗。４差があります。残り４試合でオリオールズが１勝すれば、ヤンキース

を上回るので、ホーム・フィード・アドバンテージを握ります。

（これも両者同率だった場合ですが）。

さて、最後はどちらがほほ笑むか、神のみぞ知る、というところでしょうか。

この日、ボルチモアでは、クーパースタウン野球殿堂入りのブルックス・ロビンソン

三塁手の銅像が完成、その披露式典が行われました。

まだ元気な、かっての英雄たちは、みなさん列席。センター・フィールド後方の銅像を

見詰め、ブルックスを祝福しました。

この日は、４万６３１１人の満員。開幕日（４万６７３３人）以来の満員、札止め

でした。この勢いで明日のホーム最終戦もスパートするはずです。

１９９７年以来、１５年ぶりのポストシーズン試合へ、場内はオリオールズ・オレンジ

一色でした。４年連続最下位の汚名を晴らす快進撃。ファンは波乱を待ちわびて

います。

ＭＬＢコムのレポートでした。

了

 

 

レッズ・ベイリー投手、今季７回目のノーヒットノーラン

レッズのホーマー・ベイリー投手は、２８日のパイレーツ戦で１－０の

完封勝利。四球の走者１人だけ、今季大リーグ７回目のノーヒット・ノーラン

を達成しました。

「まさかのスペシャル。５回にスコア・ボードを見たら、ゼロがまだ

続いている。できるかも」と、ひらめいたが、考えてもできないことが

目の前に起きるとは」。

９回は３人凡打。最後は平凡な内野フライ。２６歳、２００４年のドラフト指名

入団。今季はこれで１３勝１０敗、初の２００イニング達成です。

レッズ史上１５回のノーヒット・ノーランですが、１９８８年、トム・ブラウニング投手

以来でした。

今季はまさに「ノーヒットの当たり年」。ホワイトソックスのアンバー投手が

シアトルでパーフェクトを達成して以来、エンゼルス・ウィーバー、メッツ・サンタナ、

マリナーズの６人リレー達成、さらに、ジャイアンツ・ケインの完全試合、

マリナーズのヘルナンデスも今季３人目のパーフェクト。

この日のベイリー。１９９０年の７回と並ぶ当たり年です。

ベイリーはパイレーツ・キラー。今季５勝０敗、１・１９。４回も完投勝利です。

この日もベイカー監督は休養。これで９試合連続不在ですが、この間、

地区Ｖを達成。スピレ代理監督は「１日には元気な監督が戻る。こうなれば

リーグ１位を達成して（目下ナショナルズとタイの９５勝）バトン・タッチしたい」。

地元でやられたパイレーツは無残な転落。ついに８１敗。

２０年間連続勝ち越しナシ。

パーフェクトをやられたのも１９７１年、カージナルスのボブ・ギブソン以来

のことでした。

ＣＢＳスポーツラインのレポートです。

了

 

 

インディアンス、アクタ監督を解任

ア中地区のインディアンスは２７日、４位転落の不振のため、マニー・アクタ監督

を解任。残り６試合は、ベンチ・コーチ、サンデイ・アロマー（かってのスター捕手）

を起用。来季に備えます。

７月１４日まで２位をキープしたものの、７月２７日からの１１連敗、さらに

８月１４日から９連敗。後半戦は２１勝５０敗。アクタ監督は打線の変更、

チームの緊急ミーテイング、様々の手を打っても、悪い流れは止まりませんでした。

「チームを良くしよう、と努力したが、結果が出ないのは、私の責任。アロマーは

私が呼んだ男。彼は新しい道を付けてくれるだろう」と、コメントしています。

クローザーのぺーニア投手は「選手が懸命にやってもファンが来ない。

昔のように、満員になれば、意気込みも違うんだ」と、かねてから訴えて

います。

かってトーメ、ラミレス、アロマーらがスターがそろっていた全盛時代は、

毎日満員の盛況でした。

いまや、ファン動員は１５１万人のリーグ最下位。ガラガラです。

エリー湖からの北風が身に染みる日々。あの熱気を取り戻すのは

もう難しい、のではないでしょうか。

ＣＢＳスポーツラインのレポートでした。

了

タイガース４連勝、首位確保、２差に開く

２７日、タイガースは中地区２連覇へあとひと息です。

ロイやルズに４戦スィープ、４連勝。

２位・ホワイトソックスはレイズにも９回、ロンゴリアの決勝アーチで敗れ、３連敗。

転落が止まらないのです。ホワイトソックスとの差は「２差」に開きました。

これでタイガースはホーム全日程を終了。５０勝３１敗。

ホームの強さは大リーグ１位タイ（レッズと同じ）です。

しかし、６残り試合はツインズ、ロイヤルズの敵地

各３連戦。ロードは３４勝４１敗の負け越しです。

果たしてすんなりゴールできるかどうかは？のまま。

この日は、ロイヤルズの５エラーに恵まれたサヨナラでした。

先発・フィスター投手は９連続三振奪取の新記録の快投。

７回まで４－０と完封ペースだったのに、あわや、試合を失いかねない混乱でした。

レンジャーズは、１回に一気の５点。１４安打の猛攻。アスレチックスとの

４連戦は２勝２敗で乗り切り、マジック「３」。あと６試合（ホームでエンゼルス

に３、ロードでアスレチックス３）で連敗しない限り、地区３連覇は

目前になりました。

７８３得点も挙げる、リーグ最高の打撃陣が支える１位です。

このまま行けば、地区、リーグ・シリーズはすべてホーム優先開催ができます。

ワイルド・カードはオリオールズが８９勝、アスレチックスが８８勝。

８連勝のレイズが８６勝。この３チームに絞られました。

といっても、首位・ヤンキースは、ブルージェイズに８月４日以来の完封負けする

異変。２位との「１差」はそのまま。残り６試合は苦難の道です。

ＭＬＢコム、ＣＢＳスポーツラインのレポートでした。

了

 

アスレチックス、最多三振新記録

アスレチックスは２６日のレンジャーズ戦で１１三振を記録。今季の

チーム三振記録は１３３３個。２００７年にレイズが記録した１３２４個

を更新する、ア・リーグ最多三振記録になりました。

大リーグの記録は２０１０年、アリゾナの１５２９個。

ア・リーグで１３００台はアスレチックすだけ。次点はレイズの１２６１個。

１２５７個のオリオールズ。１２０９個のマリナーズ。

ナ・リーグはアストロズが１３１４個でただひとつの１３００台。

しかし、三振が多いからチームは駄目か、というとそうでも

ないのです。積極的に打つのはいい結果に結びついています。

アストロズとマリナーズ以外は好成績です。

アスレチックスは四球５２６個で３位。完封負け１６試合はトップですが、

完封勝利１３はリーグ２位。投手陣はリーグ２位の防御率。これが支えて

いるのです。

若者を集めた無名集団アスレチックスは、今や、７月以降の成績は大リーグのベスト。

波乱を起こす予感を持たせるデータです。

了

後７試合の明暗

ア中地区の首位はついに逆転。追い込むタイガースが、不振の

ホワイトソックスを抜きました。

タイガースは８３勝、ホワイトソックスは８２勝。ともに残り試合は「７」。

残る相手はツインズ、インディアンスですから、このままともに進み、

最終日の決着になりそうな流れです。

ホワイトソックスは、ここに来て負け過ぎました。ロイヤルズ戦から５連敗、

やっとインディアンスに勝った、と思えばまた２連敗。

２位・タイガースとの「３差」を一気に失う急降下。

新監督・ベンチュラも打つ手はないのしょうか。全く打てないのです。

この日、ボストンで３冠王のヤズトレムスキーは記者団に言いました。

「カブレラはタイトルを取れる。優勝争いをしている気持ちの張りがプラスする

はずだ。チームの勢いがないと希望は生まれない。そういう意味

で期待している」。

カブレラはこの日、ノーヒットでしたが、まだ十分３冠のタイトルは目前の位置

にいます。２位ではポストシーズンはアウト。地区優勝しかありません。

タイガースは最後は遠征になるので、（２８日からミネソタ、カンザス）２７日のホーム

最終戦は勝ちたい、のですが。

西地区はアスレチックスが首位・レンジャーズに２連勝。その差は「３」。

２７日はこのカード最後。アスレチックスは２８日からマリナーズ、レンジャーズ

との最終シリーズ。開幕４試合目から首位を独走してきたレンジャーズ。

まさかのどんでん返しが起きるのか。１０月３日の閉幕はハラハラどきどき

です。

ＣＢＳスポーツラインのレポートでした。

了

 

ブレーブス、ワイルド・カードを確保

２５日、ナ東地区のブレーブスは、マーリンズに４ー３の逆転サヨナラ勝。

８９勝してワイルド・カードへのキップを手にしました。

残り試合は「８」。全敗しても、ワイルド３位組（ブリュワーズ、ドジャースがともに

７９勝）を上回るためです。

この日のヒーローは逆転サヨナラ２ランをセンターに打ち込んだ、５番・フリーマン

一塁手。彼は昨年、公式戦の最終日、打てばサヨナラの場面で併殺打。

カージナルスにポスト・シーズン出場をさらわれる、悲劇の男だったのです。

９月に１８敗。チームの流れを止められなかった悔しさは、人一倍でした。

「あれがあるから、今の追い込みがある。まだ無念は晴らしていない。

これからも勝ち進んでこそ今日の意味がある」と、頭からバケツに水を

浴びてぐしょ濡れのフリーマンは言うのです。

二塁打して舞台を作った、４番のジョーンズは、これが最後の年。

「今ならどことやっても、強いブレーブスをお見せできる」。今季限り

でユニホームを脱ぐジョーンズをもり立てて、ここまで来たブレーブス。

首位・ナショナルズとの差は「４」。彼らは逆転地区優勝へ。さらに

スパートする意気込みです。

ナ・リーグはレッズ、ジャイアンツが地区Ｖ、ナショナルズとブレーブス

が権利を確保。あとワイルドの１球団を残すだけです。

今８４勝のカージナルスがほぼ圏内。ドジャース（７９勝）は２位危なくなり、

多分無理でしょう。

ＭＬＢコムのレポートでした。

了

 

エンゼルス、首位・ホワイトソックスをスィープ

エンゼルスは２３日、ホームに迎えたホワイトソックスをスィープ。

諦めかけていた「ワイルド・カード」出場への夢が出てきました。

東地区２位のオリオールズは８７勝でリード、次いでアスレチックスの

８６勝、エンゼルスの８４勝と続いています。

残り試合は１０（エンゼルスは９）。あと１週間の勝負です。

この日はエースのウィーバーが１９勝、プーホルスの２点タイムリーが

効きました（１００打点突破）。エンゼルスは２４日から最下位のマリナーズと

のシリーズへ。

「希望があれば一丸でやる。不可能も可能になるはず」と、ウィーバー。

首位・レンジャーズは２位・アスレチックスとの「４差」をキープ。

チーム史上６回目の９０勝に到達。地区Ｖへマジック「７」。

ホワイトソックスを追うタイガースは、ホームでツインズとのダブルヘッダー

に連敗の悪夢。この日２打点の３冠王、カブレラもさすがに

ショックは隠せず「今日は勘弁して。疲れた」と、ノーコメント。

リーランド監督は「まだ１０試合ある。ホワイトソックスとは１差。

逆転のチャンスは十分」と、強気のコメントでしたが、直接対決は終わって

いるので、自力Ｖは不可能。６地区で一番低い勝率（ホワイトソックスは８１勝、

タイガース（８０勝）もまだ勝ち越していない）なのでは、最終日までもつれ

そうです。

ＭＬＢコムのレポートでした。

了

 

 

エンゼルス・オーナー、ソシア監督は来季も

エンゼルスのアルテ・モレノ・オーナーは２２日、ＭＬＢコム

の取材に応じ「ソシア監督は来季もやる。デポトＧＭも同じ」と、明言。

ポスト・シーズン進出を３年連続逃せば解任、のうわさをはっきりと否定しました。

「２人とも契約中です。何も現場の変更はしない」。

昨年オフ、プーホルス一塁手、ＣＪウィルソン投手の大物ＦＡ２人と

大金契約したのに、ついに、レンジャーズを抜けず、ワイルドカードも

ほぼ絶望では、解任のうわさが高まるのも無理はありません。

実はソーシア監督は、２０１０年１月、１０年契約を結び、２０１８年まで

保証されていますが。

すでに在任１３年、通算１１４９勝９４７敗、２００２年にはワールド・シリーズ

でジャイアンツに逆転優勝を飾る実績があります。

しかし、監督契約は、保証はあってないようなもの。今季もレンジャーズにやられ、

このまま３連覇されては、ソーシア監督は追及されても仕方がない立場です。

あと１週間、必死の追い込みでアスレチックスを抜き、ワイルドカードを

手にする奇跡の逆転が出れば、流れは変わるかもしれませんが、

監督は本当に厳しい仕事です。

果たしてソーシア監督の最後に打つ手はいかに？

了