松原 明の大リーグ

ジャイアンツ、敵地でスィープ５年ぶり

ナ・リーグの伝統カード、ドジャース対ジャイアンツの３連戦、

最終日は、２２日、ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで行われ、ジャイアンツが

４－１で圧勝。見事に敵地で３戦スィープ。２００７年４月２４日から２６日

以来、５年ぶりの完勝でした。

ドジャーズはサイヤング賞のカーショーを第１戦に投げさせて惜敗した

のが分かれ目でした。

これで、ジャイアンツは７勝５敗と対戦カードは勝ち越しました。

このカードは常にワンサイド。ジャイアンツはホームで３連勝と３連敗、ドジャースは

この３連敗。ドジャー・スタジアムは２日目は満員、５万６０００人の

大入りでした。

しかし、この対戦はまだ６試合残っています。サンフランシスコで

９月７日から３連戦、１０月１日から閉幕の３連戦。お互いに必死

の地区優勝争いは最後までもつれるはずです。

ＣＢＳスポーツラインのレポートでした。

了

 

同姓同名のハミルトン

マイナーの快足盗塁王、の記事に関連して、クーパースタウン

野球殿堂入りしている、同姓同名のビリー・ハミルトン外野手は

１９世紀に活躍していた、のを発見しました。

１８８８年から１９０１年まで、カンザス・シテイ、フィラデルフィア、

ボストンでプレー。１８９４年には１シーズン１９８得点、１試合７盗塁も。

この年、打率・４０３。通算９１４盗塁は、ルー・ブロック外野手

に抜かれるまで大リーグ記録でした。

７４歳で亡くなりましたが、２０年後の１９６１年、ベテランズ委員会の

推薦で殿堂入りしました。

ニュージャージー出身の選手では初めての殿堂入りでした。

「スラディング・ベイビー」とも、言われていたそうです。

身長１６８㌢、体重７４㌔。小柄はハミルトンは、いまのハミルトンと

体はほぼ同じ。彼はマイナーからいつ昇格して活躍するのか、

偉大な先輩に続いて欲しいものです。

これは、ベースボール・アメリカ社が発行した「アルマナック２０１２」

の資料に寄るものです。５２８ページの大冊ですが、実に詳細に殿堂入り

の方々の紹介が編集されており､本当に役立つ素晴らしい本です。

定価はわずか２４㌦９５㌣（約１９５０円）。

私のところに、クーパースタウンからも１冊寄贈されたので、１冊は

東京ドーム図書室へ寄贈しました。関心のある方は自由にご覧

ください。だれでも閲覧できます。

了

 

コロン投手も薬物違反！５０試合出場停止

アスレチックスの右腕先発、バルトロ・コロン投手も、禁止薬物使用が

発覚。２２日、即座に５０試合出場停止処分を受けました。

テストステロンの陽性反応でした。

アスレチックスの残り試合は３８試合なので、もし、ワイルドカードで

ポスト・シーズンに出ることができても、コロンはアウト。来年も

１０試合（このオフＦＡなので、どこか契約すれば）は不可能です。

今季ＦＡでアスレチックスと契約。これまでに１０勝９敗、防御率

３・４３、チームの躍進に一役買っていただけに、ボブ・メルビン監督は

「この最後の大事な時期にショックだ」と、呆然。

前日、ブレット・アンダーソン投手がトミー・ジョン手術から１年ぶりの再起を

飾ったばかり。「さあ、レンジャーズを追い込むゾ」と、意気上がる

矢先の悪いニューズです。

ＣＢＳスポーツラインのレポートです。

今季の禁止薬物違反、出場停止処分の選手はもう５人目。

「まだ大リーグには多数違反選手がいる」という証言も

あります。薬はそんなに蔓延しているのでしょうか。

了

 

マイナーの快足盗塁王

マイナー・リーグのシーズン最多盗塁記録がついに更新

されました。

２Ａペンサコラ（レッズのマイナー）所属のビリー・ハミルトン遊撃手。

２１歳。2009年、レッズの指名でプロ入り。昨年１０３盗塁して驚かせたばかり

ですが、今季（Ａ級ベーカースフィールド、２Ａへ）１２０試合に出場、何と

１４６盗塁（失敗３３）のマイナー最多盗塁新記録。

これまではカージナルスで活躍した、ビンス・コールマン外野手が

１９８３年、Ａ級メイコンで作った１４５。これを２９年ぶりに抜くとは

すごい韋駄天ですよ。

レッズは「まだ昇格は急がない。経験を積むことが第１」と、見守って

いますが、やがてレッズで活躍するでしょう。

遊撃手としては捕球、守備範囲、駆け引き、など未完です。二塁手も

兼任していますが、どちらがいいのか、分かりません。

スィッチ・ヒッターで左打席だと､一塁へ３・５秒。「イチローの再来」とも

言われています。しかし、三振も多く、２年連続１００三振。

９月のワクが広がるときに、呼ばれるかしれません。

レッズ・コムのレポートでした。

了

 

ヤンキース・マガジンの表紙を飾る黒田投手

新着のヤンキース・マガジン、７月号の表紙を飾るのは、今季

1年契約で入団した、黒田博樹投手です。

黒のグラブを左手に、捕手のサインをじっと見詰める表情は、実に

凛々しく、もう、ヤンキース・エースの貫禄十分です。

「ヤンキースの主力投手2人が故障したピンチを、クロダは

救った。今や、クロダのときだ」という、ボブ・クラスピッチ記者

のレポートはトップ記事で４ページもの特集、スターか、ホープ

でないと、登場しないマガジンに、これだけ、賛辞の文が載るのは

日本人選手では異例のことではないでしょうか。

「本当は西海岸のロサンゼルスを離れたくなかった。家族も

ロス生活を満喫していたから。しかし、ヤンキースの誘いが

あったので、1年契約でもいい。毎年、優勝を争う、伝統の球団の

歴史に触れてみたかった」と、語る黒田。

アンデイ・ペティト（6月２０日、足首に打球）ＣＣサバシーア（肉離れ）

で2人の先発左腕が故障休養、あとは、若手ばかりの先発陣で

３７歳の黒田が立ち上がった、のが、首位を支えている、と、分析

しています。

「彼は5月まではいい成績ではなかったが、以後、ほとんど期待を

裏切らなかった」。

英語はうまく話せないが、ナインと良くコミュニケーションを採る姿は

みんなに好かれている」とも続けています。

さあ、夢にみた、ワールド・シリーズの舞台へ、２００９年以来の王座へ、

黒田を応援しましょう。

了

 

レッドソックス、投手コーチ解任

レッドソックスは２０日、ボブ・マクルア投手コーチを解任、後任に

ランデイ・ニーマンを起用、残り試合は、このスタッフで行くことに

なりました。

マクルーアはロイヤルズの投手コーチを６年担当したあと、レッドソックス

に加入しましたが、ボビー・バレンタイン監督とは全く合わず、交代は

時間の問題、と言われていたのが現実になりました。

今季はエースのベケットが防御率５点台の乱調、先発が

そろわず、右ひじ手術の松坂はほとんど戦力外、失点は得点と

ほぼ同じ。ザルで水をすくうような有様では勝てません。

5連敗は3回、5連勝以上は3回。2ケタ失点が８試合（同得点は

１２試合）。どうしても波に乗れないまま、4位定着の不振です。

後任のニーマンはバレンタイン監督がメッツ監督時代のコーチで

腹心の部下。いまごろ替えるなら、なんでもっと早くやらないのか？

と、GMチェリングトンの運営に疑問が起きます。

ボストンの名門は、この散々な不成績で閉幕するのでしょうか。

残りは６週。これからの再建計画はどう進むか、目が離せません。

ESPNのレポートでした。

了

 

５０歳クレメンス投手、独立リーグでマウンドへ

薬物使用証言の偽証罪で上院議会で告訴され、無罪になった、元ヤンキースの

ロジャー・クレメンス投手が、２０日、故郷・テキサスの独立リーグ

「シュガー・ランド・スキーターズ」と、契約、２５日に投げる、ニューズが

ありました。ジョークではありません。

クレメンスは無罪後、自主トレを続け、まだマウンドに立てる、と、決断した

ようです。

この知らせを聞いた、ヤンキースのジョー・ジラルデイ監督は

「大リーグの舞台でなくとも、まだ、投げる、という意志はすごい

こと。彼は本当に野球が好きなのだろう。十分にピッチングを

楽しんで欲しい。神よ、ロジャーに祝福を」と、と、コメントした

そうです。

それにしてももう５０歳。この年齢でマウンドに立つ人はいません。

すごい情熱ですね。薬物疑惑を晴らすマウンドを見せて欲しい

ものです。

クレメンスが大リーグで最後に投げたのは２００７年。ジラルデイ監督は、

１９９９年、ブレーブスにストレートの４連勝で王座に着いたときの捕手。

第4戦の勝利投手がクレメンスでした。この長い空白

をどう埋めるのでしょうか。

ヤンキース・コムのレポートでした。

了

 

ジター、マレーに並んだ

驚異の打撃を見せる、ヤンキースのデレク・ジター遊撃手は、２０日､シカゴの

ホワイトソックス戦で、1試合４安打、二塁打、本塁打（第１１号）する

爆発力で、通算３２５５安打、史上１１位のエディ・マレー一塁手

と並びました。今季の打率も・３２６。チーム１の素晴らしさです。

もう３８歳とは思えない、ほどうちまくるこのパワー。

第１打席では、ホワイトソックスの先発、ギャビン・フロイド投手の

初球をクリン・ヒット。これで歴代12位のナポレオン・ラジョイに並び、

4回の安打で単独12位、さらに6回には本塁打、７回の二塁打で、マレーに

追いついたのです。

試合は逆転負けしたため、コメントがありませんが、安打歴代10位のウィリー・メイズ

外野手（３２８３安打）も視野に入ってきました。

本塁打は通算２５１本。また１８４５得点はクレイグ・ビジオ（アストロズ）

を抜く歴代１３位。歴史に残る殿堂入りのスターを次々に抜いてゆくジター。

まだ、今季限りの引退？は何も発言していませんし、この体が軽快に動く間は、まだまだ

やれそうです。

ヤンキースは毎日遊撃手でプレーするのではなく、ＤＨでも起用し、

適度に休ませて、疲れを残さないように、配慮しています。

ヤンキース・コムのレポートでした。

了

 

黒田投手、今度は1失点の快投

いまや、ヤンキースの大黒柱は黒田博樹投手です。

１４日、西首位のレンジャーズを３－０の完封。この日、１９日（日）

のデーゲーム、ホームのレッドソックス戦も、７回、Ａゴンザレスに本塁打された

１失点だけ。8回でマウンドを降りましたが、今週、ライバル２チームを封じた

ピッチングには、4万８６２０人の満員のファンは拍手を惜しみませんでした。

サポートしたのは、８番・イチロー。４、6回に右翼席に会心の2打席連続

本塁打。「6回の本塁打（チーム4点目）で勝てる自信が出た」と、黒田投手

は感謝です。

このレンジャーズ、レッドソックスの豪華カードはファンを呼び、７試合

すべて4万４０００人以上の大入り。もう２７０万人動員の大台に乗り、

３００万人突破のトップを切るのは間違いありません。

それにしても、黒田投手はいつも謙虚なコメントばかりですね。

あのメディアがうるさいニューヨークで、これだけの落ち着きはすごいこどです。

いよいよ楽しみになりました。ヤンキースのポスト・シーズンが。

ＭＬＢコムのレポートでした。

了

 

悪夢のエンゼルス、ホームで4戦スィープ負け

今週で「第２０節」を終了。あと残りは４０試合前後です。

話題はレイズのアナハイム４連勝。マリナーズのヘルナンデスに完全試合を

やられた翌日、シアトルからアナハイムへ移動。旅行日ナシで戦ったのに、

ホームで待ち受けたエンゼルスは、ウィーバー、ウィルソン、ヘレン、グリンキー

の先発4本柱を立てたのに、これを粉砕したのですから、完全試合の

ショックなどなかった、のでしょうね。まさに、驚きのスィープです。

すごいのは、４回で０－８とリードされた１８日の第3戦。なんと、１０点も

挙げて大逆転でした。エンゼルスはこれまで８－０を失ったことは初めて。

１９２勝０敗でした。その絶対のリードを消したショックは大変なものです。

レイズの４戦３７得点はチーム新記録。エンゼルスの４投手は６本塁打、２７失点

のＫＯ、と散々です。

特に、３人の有望若手を出してまで、ブリュワーズから移籍させた、

グリンキーが５試合わずか1勝利とは、とんだ大誤算。

首位・レンジャーズとの差は今季最大の「９」と開き、ワイルドカードも

遠くなるばかり。貯金もわずかに「２」。

反対にレイズは、ワイルドカード候補チームではベストの「６７勝」。

やるぞ、とナインは勇気百倍です。

ＣＢＳスポーツラインのレポートでした。

了